今回は椎間板ヘルニアの事について
椎間板ヘルニアの基礎知識を書いていきます。
しかし!!
大前提として当院の考えは
「たとえ椎間板ヘルニアだとしても手術は
ほんとの最後の最後までしない!!」
スタンスであることをはじめに
お伝えしておきます。
それはなぜか?
腰椎椎間板ヘルニアと診断されて当院に来られる
患者様の症状の多くが改善されているということと
現代医学の最新の見解では
腰椎椎間板ヘルニアが原因で痛みは起きにくい
ということが発表されました。
NHKのた〇してガッテンなど
でも紹介されていましたね。
「腰椎椎間板ヘルニアでも手術を選択しない」
という見解の医師も増えているそうです。
今回は一般的にも恐いと言われている
腰椎椎間板ヘルニアについて詳しくわかりやすく
説明していきます。
現在、あなたが椎間板ヘルニアと
診断され悩んでいる状況であれば
「その痛みの原因がヘルニアからきているのか?」
「または、別の原因での問題なのか?」
というところも当院の見解も含め
参考にしていただけると幸いです。
腰椎椎間板ヘルニアの病態
日本の腰痛人口は
全国に推定で2800万人に上るそうです。
(厚生労働省2013年調べ)
その中で症状を有する腰椎椎間板ヘルニアは
腰痛人口の約5%に発症しているのだとか。
その5%のなかの10~25%は
下肢の神経症状(神経痛)を
伴っていると言われています。
腰椎椎間板ヘルニアは腰の骨のクッション材である
椎間板が突出することで起こる疾患です。
「ヘルニア」という言葉は「突出する」という
意味で、腰に限らず突出したところは
「ヘルニア」呼びます。
※鼠経ヘルニア、頸椎ヘルニア、脳ヘルニアetc・・・
腰痛は日本人の多くが悩んでいるとされる
一般的な症状ですが原因不明とされるものが
ほとんどです。
椎間板ヘルニアは
下部腰椎 (L4/5, L5/S1) が最多で
次に下部頸椎に多く
胸椎には少ないと言われています。
胸椎に少ない理由は、胸郭(あばら骨)の影響で
椎体間自体の動きが頚椎や腰椎に比べ少ない
ことによるものだと言われています。
胸椎は動きが少ないのですね・・・
また、神経根走行の問題から、下部腰椎では
上部腰椎に比べ神経症状を起こしやすく
発見されやすいともいえるでしょう。
年を取ってくるにつれ、下部頚椎での
可動性が減少しヘルニアが起こりにくくなり
上部の頚椎の問題が多くなります。
椎間板ヘルニアはよく動く脊椎の部分で
起こりやすいと言われる所以です。
椎間板ヘルニアの分類
椎間板ヘルニアは出る方向は3方向
1.『椎間孔内』→「外側型』「内側型』「正中型」
2.『椎間孔外』→「超外側型ヘルニア」
3.『椎体内』→「シュモール結節」
この3つに分けられ
ほとんどのヘルニアが椎間孔内になります。
椎間孔内のヘルニアは
さらに「外側型』「内側型』「正中型」の
3つに分かれます。
『椎間孔外』では超外側型ヘルニア
という名前で分類されています。
なんだか恐そうですね(;・∀・)
一般的に、内側・外側どちらの神経が
圧迫されるかによって体の傾きが現れます。
これは、体が痛みを回避するために
無意識に現れるためだと言われています。
(疼痛緩和肢位)
少し詳しく見てみましょう"(-""-)"
■外側型ヘルニア
神経根の外側を圧迫するため
体は痛みと反対側に傾きます。
(体を痛む側の反対側に傾けると
痛みが和らぐため)
■内側型ヘルニア
神経根の内側を圧迫するため
体は痛む側へと傾きます。
(体を痛む側に傾けると痛みが和らぐ)
■正中型ヘルニア
椎間板が、中心(真後ろ)に向かって脱出ため
背髄神経自体を圧迫し、腰を丸めたときに
痛みが増すことが特徴です。
■椎間孔外ヘルニア
超外側型ヘルニアは、左右どちらかの
ほぼ真横に近い位置に出た椎間板ヘルニアを
言います。
圧迫する神経の場所は
第5腰椎と仙骨(第1仙椎)の間(L5/S1)
で起こった場合はL5神経の圧迫が起こり
その神経に沿った症状が出ます。
外側型で1つ上の神経を圧迫した場合もそうですが
神経の敏感な部分を圧迫するため
強めの症状が出るのが特徴だと言われています。
さらにですよ・・・!!
さらに椎間板ヘルニアは髄核がどのように
飛び出しているかで、下の4つに分けられます。
なんだか種類が多くて覚えきれませんね。
大丈夫です。覚える必要はありません。
ここに書いておきますから(笑)
☑膨隆(ぼうりゅう)型
P型とも呼ばれます。
椎間板の一部が膨らんだ軽度の状態。
外に出てはいませんが膨らむことで神経を
圧迫することがあります。
☑脱出型
SE型とも呼ばれます。
髄核が線維輪を破って突出した
いわゆる典型的な状態を指します。
☑穿破(せんぱ)脱出型
TE型とも呼ばれます。
線維輪を破って突出した髄核が
椎間板と脊柱管の間にある後縦靭帯
までも突き破った状態です。
☑遊離脱出型
S型とも呼ばれます。
後縦靭帯を突き破った髄核の一部が分離し
脊柱管内の別の場所に移動した状態です。
※穿破脱出型と遊離脱出型は、自然に
消滅する場合もあることが
最近の研究でわかってきました。
ヘルニア組織が線維輪を破って飛び出た組織を
人体に備わる免疫機能が異物とみなして
免疫細胞が異物を吸収して消滅させることが
あるためだとかなんとか。
人間ってすげー\(^o^)/
腰椎椎間板ヘルニアの原因
椎間板に無理な荷重やねじれが続くと
椎間板が出やすい状態になります。
そこに、なんらかの負荷がかかり
椎間板がつぶれると中の髄核が飛び出し
椎間板ヘルニアが発症します。
腰椎椎間板ヘルニアは、
・長時間の同じ姿勢(デスクワークなど)
・前かがみでの作業の継続
・スポーツ障害
・腰椎を支える筋力の衰え
・肥満
などが原因として考えられています。
これ以外にもヘルニアになる原因は
あると思いますが一応いくつか参考まで。
デスクワークと腰痛に関しては
デスクワークにおける腰に対する
負荷のかかり方が詳しく書いています。
つまり、身体に過度の負担がかかることが
椎間板ヘルニアの原因と言えるかもしれません。
重量物を持ち上げたり、くしゃみをすることが
発症の要因になることもあります。
いわゆるギックリ腰になったからと言って
その症状が必ずしも腰椎ヘルニアから来ている
とは考えにくいので慎重に判断したいところです。
ただ、この日常生活がきっかけで
弱っていた線維輪が断裂して髄核が
飛び出すこともあります・・・要注意ですね。
中には、明らかな誘因がなく
発症することもあります。
遺伝的要因や喫煙の影響などが要因とも・・・
腰椎椎間板ヘルニアの主な症状
神経根の圧迫や刺激による
激しい腰痛と下肢の痛み・しびれが
特徴的な症状です。
具体的には、以下のような症状が見られます。
✅腰痛
線維輪が突出した際、大小の断裂し
そこが炎症を起こし痛みが出ることも。
✅下肢痛
椎間板の膨隆や、突出した髄核が
大腿神経や坐骨神経に
連なる神経根を圧迫することで起こります。
特に下腿外側から背側にかけての痛みは
「坐骨神経痛」
と呼ばれでかなり有名な疾患名です。
また、下肢痛は片脚だけに
現れることがほとんど。
✅しびれ
神経根が圧迫されることで
しびれなどの知覚障害が起こります。
✅下肢の筋力低下
神経が圧迫されることで
足に力が入らなくなることもあります。
✅排尿や排便障害
馬尾神経(ばびしんけい)が圧迫されると
直腸膀胱障害が見られることがあります。
もしもここまできていたら
当院でも手術をすすめています。
それくらいヤバいです・・・
日常生活での注意点
原因のところでもお話しましたが
椎間板ヘルニアは椎間板に過度の負担が
かかることで起こりやすい疾患です。
前かがみや中腰の姿勢はできるだけ控え
職業上やむを得ない場合は、定期的に
休憩を入れて1時間に1回は体を動かすように
しましょうね。運動は大事です。
また、重いものを持ち上げたり
掃除機などの中腰の作業をする際も
十分注意しましょう。
同時に、椎間板への負担を減らすために
腰の周囲の筋肉を鍛えることも重要です。
「昔はこんなことしなくても良かったのにな~」
などとは思わないでください(笑)
あとは筋トレほどではありませんが
腰を支えられるだけの筋力をつけるために
腰痛体操などの運動も取り入れましょう。
腰椎椎間板ヘルニアのまとめ
・加齢による椎間板の弾力性が少なくなってきた
20代~40代の男性に起こりやすい。
・仕事や家事、生活習慣で椎間板に
強い圧力がかかる
姿勢や動作を繰り返す事が原因となりえる。
・遺伝的要因
家族も椎間板ヘルニアに
罹患していることが多い。
体型が親に似てくると親と同じような
症状が出やすい。
※一般的なヘルニアと診断されてから
一番やっちゃいけないパターンを
紹介しておきます。
①何らかの原因で腰が痛くなり
足のしびれがあるので椎間板ヘルニア
だと思って病院(整〇外科)へ行く。
↓
②病院(整〇外科)でレントゲンのみで
ヘルニアと診断を受ける。
↓
③何か月も我慢してもシップと
鎮痛薬では痛みが引かず、大病院で
MRIなどのヘルニアの確定診断を受ける。
↓
④「手術しか治す方法はありません。」
といわれ、手術を選択する。
↓
⑤手術後しびれはいくらか良くなるも
肝心の痛みが全然取れていない。
↓
⑥手術が失敗したと考える。
悩みが深くなる。
※このような最悪のルートをたどらないように
当院では手術の選択肢を最後の最後まで考えて
どうにもならない状況になった時に手術を
すればいいと考えています。
MRIを撮って椎間板ヘルニアの存在が
確認できても自覚症状の全くない人も
いるということが最近になりわかりました。
3人に1人くらいの割合で大小さまざまな
ヘルニア(飛び出している)が認められます。
いわゆる無症状ヘルニアなんて言います。
ということは、全てのヘルニアが
痛みと直結しているわけではなく
身体の使い方や負荷のかかり方で
腰の痛みが出ているケースも少なくない
ということですね。
画像診断上で見つかった椎間板ヘルニアが
本当に腰椎椎間板ヘルニアから来る症状なのか
それとも筋肉的な問題やあるいはその他の原因で
痛みが出ているのかどうかを鑑別し
その上で適切な治療をしましょう。
そのお手伝いを当院にさせてください。
電車に乗ってでも来る価値のある整体院
を目指しています!!
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